今回は『中高生の膝痛』に焦点を当ててお話ししていこうと思います。
当院は予てからスポーツ障害の治療に知見があり、特に中高生のオーバーユースによる怪我と長年向き合ってきました。
中でも膝は、すべてのスポーツで痛める可能性があり、成長期×部活で痛みに悩んでいるお子様が非常に多い部位です。
中高生の膝痛で気を付けるべき事
中高生の膝痛と聞くと、多くの人が「オスグッド」や「成長痛」といったことを思い浮かべるかもしれません。
しかし、実はそれだけではなく、中高生の膝痛にも様々な症例があります。
従って、膝痛=塗り薬と湿布と安静、といった画一的な処置では対処できないこともあります。
気を付けるべき膝痛の対処法をご紹介いたしますので、膝痛に悩まされているお子様をお持ちのご家族は是非参考にしてみてください。
本当にオスグッドか?
まず膝痛になったら、本当にオスグッドかどうか疑ってみてください。
なぜなら、多くの膝痛とオスグッドでは痛みの原因が異なるため、全く別々の対処をしないといけないからです。
正しい対処をせずに痛みが長引くと、膝痛が治らないだけでなく、膝をかばう動きをするため、身体のほかの部分を痛めてしまうこともあります。
従って、接骨院・整骨院・整形外科などで診察してもらう際には、オスグッドであるかどうかをしっかり見極めてもらえるように、お医者さんに働きかけるようにしましょう。
膝の筋肉にアプローチして治す
もしオスグッドだった場合は筋肉に対してアプローチする必要があります。
オスグッドの原因はよく「膝の下の部分の出っ張り」と言われることがありますが、これは原因ではなく症状です。
ですので、出っ張りに対して直接対処しても全くよくなりません。
そもそもオスグッドとは膝周りの筋肉が収縮して緊張状態が長く続くことによって、血行不良を引き起こし痛みが生じているのです。
従って、マッサージやストレッチなどで膝の周辺筋肉を緩め、塗り薬や湿布をし、安静にすることによって、次第に痛みが引いていきます。
他にも膝の腱や靭帯が炎症を起こし膝に痛みが生じている場合にも上記対処は効果があります。
膝の関節にアプロ―チ
オーバーユースで膝を痛めている場合でも、靭帯や腱だけでなく、関節にまで症状を抱えている場合がままあります。
関節にまで症状が及ぶと保存療法や、塗り薬・湿布でだましだまし部活をすることは非常に危険と言えます。
なぜなら、慢性的な痛みを生じさせるだけでなく、最悪手術しなければならない事態にまで悪化しかねないからです。
特に、膝関節痛で多く見られるのは、半月板の損傷です。
当院にも中高生のお子様が膝痛で通院される場合がありますが、感覚値通われる患者様の1/3が半月板に何かしらの症状を抱えていると思っています。
この場合は、半月板の摩耗で膝関節がズレていることが多いため、そもそも膝関節をしっかり正しい位置に戻し、関節の負荷を減らすことが重要です。
その上で、保存療法を行い、炎症を抑えていくことで、痛みが引いてきます。
まとめ
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。
もし、膝痛で接骨院・整骨院・整形外科に通われる際には、膝の痛みの原因をしっかりと診察してもらうことで、正しく治療を受けられるようになると思います。
次回は「妊娠中の正しい治療」についてお話しします。
次回の更新は2021/1/24です。
宜しくお願い致します。
ふじと接骨院
院長 藤戸慎一郎