今回は、「妊娠中の正しい治療」についてお話ししていこうと思います。
当院は近くに東京衛生アドベンチスト病院があるため、妊婦さんに通院いただくのも多くございます。
妊婦さん向けの施術には気を付けなければならないことが多々ありますので、本投稿にて纏められればと思っています。
周りに妊婦さんがいらっしゃる方々はぜひこの内容を伝えてあげてください。
治療の注意点
妊娠中はおなかが大きくなるにつれて身体の不調が出て来やすく、整体などに通いたいと思う方々もいらっしゃると思います。
ですが、受ける時期や体勢などに気を付けないと、おなかの赤ちゃんに負担をかけてしまうことにもなりかねないので、細かく注意が必要です。
整体をうけられる時期
1点明確に知っておいていただきたいことがあります。
それは「施術は安定期(16週目)にはいってから、臨月に入り産まれる直前まで可能」ということです。
中には、初期から施術可能と謳っている店舗もありますが、基本的には厳禁です。
もしそれでも施術を受けたい場合は必ず産婦人科の先生に確認してから受けるようにしましょう。
施術中の体勢
うつ伏せで施術を受けることはしないでください。おなかがまだ大きくなっていないときでも、確かにおなかの中に赤ちゃんがいます。
うつ伏せということは、おなかの赤ちゃんを押しつぶすことになってしまいますので、避けるようにしましょう。
妊婦さん専用のマタニティベッドがある場合のみ、うつ伏せでもOKです。
また、施術を受ける理想的な体勢としては「身体の左側を下にした横向き」がおすすめです。
受け手はいけない施術
体勢や時期に関わらず、妊娠中避けるべき施術というものがあります。
意外に知られていないものもありますが、どれも、子宮やおなかの赤ちゃんに悪影響を及ぼすため避けるべきというのが理由です。以下に箇条書きにしますので、是非参考にしてください。
超音波を使ったエステ
超音波は施術部分以外どこまで影響範囲があるかわかりません。ですので、おなか周辺だけでなく顔や足など原則身体のどこの部分についても施術を受けることが避けた方がいいでしょう。
アロマを使ったエステ
アロマの中には子宮の収縮を促すものもあります。ともすれば「早産・流産」の危険性もありますので、積極的に避けるべき施術です。
湿布
湿布に含まれる成分が、赤ちゃんに悪影響を及ぼし「胎児の心臓・血圧異常、羊水減少」などを引き起こす危険性があるためです。
それでも湿布を貼りたい場合は「のびのびサロンシップ」これだけは成分上問題ないので、こちらだけ使うようにしてください。
鍼灸治療
逆子対策や、つわりの症状軽減などを目的として通われる方が多くいらっしゃいますが、安定期に入るまでは原則受けない方が良いでしょう。これは鍼灸に関わらず、安定期に入るまでは整体等の施術を受けるのは、身体への負担を考慮し控えるようにしましょう。
セルフケアの仕方
整体に通えない期間はジッと耐えるしかないのか、というとそうではありません。
自分の体調を考慮しつつ、正しい方法でセルフケアを行うことをおすすめします。
ここでは代表的なケア方法について記載します。
妊娠線ケア
先ほどアロマは良くないと言いました。なので、基本的には一般的な保湿オイルは避けた方がいいと言えます。昨今は、妊娠線ケアオイル・クリームが市販されていますので、そちらを使うようにしましょう。
使うときはおなかに圧力を掛けないように、なでるように優しく塗ってあげましょう。
肩こりやむくみのケア
安定期前はできるだけ妊婦さんと近い距離にいる方、つまり旦那さんやご家族、パートナーの方に軽くで良いので肩や足をマッサージしてもらうようにしましょう。一番身近で体調の変化に気づきやすいですし、妊婦さん側からも細かく要望が出せるので、安定期前は最適です。
ただ、マッサージしてもらう際の姿勢には十分気を付けてください。
おなかの中の赤ちゃんを圧迫するような姿勢は絶対にNGです。
まとめ
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。
体調がすぐれないとき、思わずやってしまいがちな事もあったかと思います。お読みになった皆様、もし周りに妊婦さんがいらっしゃいましたら、もしものことが無いように、一言教えてあげもらえると嬉しいです。
次回は「寒さと膝のケア」についてお話しします。
次回の更新は2022/1/31です。
宜しくお願い致します。
ふじと接骨院
院長 藤戸慎一郎
