怪我と間違いやすい疾病例

今回は外傷と間違いやすい疾病についてお話ししたいと思います。
皆さんも「怪我の発生起点は分からないけど、なぜか痛む」なんてことあると思います。
確かに気づかぬ間に捻挫していたり、どこかにぶつけて痛くなっていることもありますが、実は一種の病気を発症していることもあります。
当院にいらっしゃった患者様でも、そんな稀にそういった方がいらっしゃいますので、ここでご紹介したいと思います。


ヨガインストラクターの例

当院に通って下さって長いヨガインストラクターの方が、足の甲をパンパンに腫らしていらっしゃった時のお話です。


発生起点が不明

とにかく足の甲から足首の前側にかけてがものすごく痛いと仰っていました。
当院では診察をするときに、症状についてのヒアリングももちろんですが、その症状の発生起点についても根掘り葉掘りお伺いします。
なぜなら、発生起点を把握することで、どうしてそのような痛みを発するようになったかが分かるため、怪我の正しい把握や原因の追究、悪化の予防策の提案などに繋がるからです。
しかし、どう聞いてもその方には全く発生起点に自覚がありませんでした。


危険な「〇〇かもしれない」という思い込み

皆さんにも発生起点が分からずに身体の一部が痛むということがあると思います。
そういう時、皆さんはどうしますか?
特に、首、手首、足首などの関節部分が痛むときは「どっかで捻ったかなー?」とか「変な角度で寝ちゃったからかなー?」とか、そんなことを思うのではないでしょうか?
この方もそうでした。
しかし、この方痛みにはとても強い方で、あまり痛がらないのですが、今回に限っては相当痛いようでした。
ですので、念のため長年信頼している整形外科の先生に紹介状を書いたところ、まったく予想もしていない症状であることが判明したのです。


蜂窩織炎・化膿性菌炎

整形外科の先生の診断結果は「怪我ではなく疾病」でした。
『蜂窩織炎もしくは化膿性菌炎』ということで、筋肉もしくは皮膚から皮下脂肪に掛けて感染症を起こしている状態だったのです。※感染症と言っても人から人へ移るものではありません。
私はこうした分野の専門ではないので、これらの症状についての解説は割愛致しますが、とにかく一般的に接骨院が扱うような外傷とは全く異なる、皮膚や筋肉の病気でした。
症状としては、皮膚が赤く腫れ、痛みだけでなく発熱することもあるようです。触診した際の特徴としては、患部のどこをさわっても同じように強く痛がることが挙げられます。通常外傷の場合だと、足首が痛いと言っても、本当に痛いのは足首のある一部のポイントであることが多く、内側が痛いけど、外側が痛くない、と言ったことが起こりやすいのですが、筋肉や皮膚の感染症の場合患部が全体的に等しく痛い場合が多いです。


結果この患者様は、先ほどの整形外科で抗菌薬を投与してもらい、症状は改善されたということでした。


まとめ

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。
もうお分かりかと思いますが、私がこの投稿で伝えたいのは『思い込みで症状やその原因を判断しないこと』です。これまで幾千、幾万という怪我や疾病が確認されてきています。その中には確かにまれなケースもありますが、正しく症状を把握しないということは症状を悪化させることと等しく、今回の蜂窩織炎もしくは化膿性菌炎で言えば、最悪のケース患部が壊死したり筋機能が正常に戻らなくなることもあります。
ですので、思い込みによる早期判断は避け、原因が分からなければしっかりと調べ尽くしてもらうことが重要です。


次回の更新は2022/2/14です。
内容は、
『リスフラン関節・ショパール関節の捻挫について』
を予定しております。


引き続きどうぞ宜しくお願い致します。


ふじと接骨院
院長 藤戸慎一郎

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